Notchwork木取り図ツールEnglish

木取り図の書き方

木取り図は、1枚の板から必要な部材をどう切り出すかを描いた図です。板取りとも呼ばれます。このページでは、本棚を例にして、部材を書き出し、切りしろと木目を決め、板に割り付けるまでの手順を説明します。図は、無料の木取り図ツールと同じ計算で描いたものです。

手順は次の4つです。

  1. 必要な部材を、寸法と数量つきで書き出す
  2. 板のサイズと切りしろを決める
  3. 木目を保つ部材を決める
  4. 板に割り付けて、切る順番を確かめる

手順1 部材を書き出す

同じ寸法の部材は1行にまとめて、数量で書きます。ここでは、幅800 mm、高さ900 mm、奥行き300 mmの本棚を、厚さ18 mmの合板で作るとします。背板は薄い別の板から切るので入れていません。寸法は説明のための例なので、自分の設計に合わせて変えてください。

部材幅(木目方向) mm高さ mm数量木目
側板9003002保つ
天板・地板7643002回転してよい
棚板7642802回転してよい

天板と地板の幅764 mmは、本体の幅800 mmから側板の厚み18 mmを2枚ぶん引いた値です。

手順2 板のサイズと切りしろを決める

合板の板のサイズとして、サブロク(3尺×6尺、約910×1820 mm)とシハチ(4尺×8尺、約1220×2440 mm)の2つがよく使われます。製品によって寸法が少し違うことがあるので、手元の板を測って入力します。この例ではサブロクを1820×910 mmとして計算します。

切りしろは、刃が削って粉にしてしまう幅のことで、刃の厚みで決まります。切るたびにこの幅だけ板が減るので、無視して割り付けると、最後の1枚が足りなくなるほどです。刃の厚みは使う刃によって違うため、実際の刃の厚みを測るか、刃の仕様を見て入れてください。この例では3 mmです。

板の四辺を切り落として直角を出してから使う場合は、端の切り落とし幅も入れます。この例では0です。

手順3 木目を保つ部材を決める

合板の表面には木目があり、板の向きは決まっています。このページの例は、木目が板の長辺(1820 mm)に沿う板として計算しました。側板のように正面から見える部材は、木目の向きをそろえたいので、回転させない設定にします。天板や棚板のように、向きを気にしない部材なら、回転してよいことにすると、板を無駄なく使えることがあります。

表の「幅」は、木目に沿う側の寸法です。無料のツールでは、部材の「回転」のチェックを外すと、幅を木目方向に保ったまま配置します。

手順4 板に割り付ける

手作業では、方眼紙に長方形を描いて並べることになります。ただ、テーブルソーやパネルソーは、板の端から端まで一直線にしか切れません。描いた図が、そのとおりに切れるとは限らないわけです。ツールは、すべての切断を端から端まで通す形(ギロチンカット)だけを作り、並べる順番や置き方を何通りも試して、端材が少ない結果を選びます。

この本棚1台分は、板1枚に収まります。ロス率(板の面積のうち、部材にならない端材の割合)は13.9%、切断は9回です。部材の面積は合計1,426,240 mm²で、板1枚の1,656,200 mm²に対する残りが端材です。

900300側板900300側板764300天板・地板764300天板・地板764280棚板764280棚板
本棚1台分を、サブロク1枚(1820×910 mm)に割り付けた図。斜線の部分が端材です。各部材の上に幅、左に高さ、右下に名称を入れています。

切る順番の最初の5回は、次のとおりです。

  1. 横切り。上端から300 mm、長さ1820 mm(端から切り始め)。
  2. 縦切り。左端から900 mm、長さ300 mm(端から切り始め)。
  3. 横切り。上端から603 mm、長さ1820 mm(端から切り始め)。
  4. 縦切り。左端から764 mm、長さ300 mm(上から303 mmの位置から切り始め)。
  5. 縦切り。左端から1803 mm、長さ300 mm(端から切り始め)。

位置は、残す部材の端までの距離です。刃は、その線の外側(端材側)を通ります。切りしろの3 mmは、その外側で消えます。

例2 2台分に増やしたときと、木目の固定

本棚を2台分作り、背面の補強に使う幕板(764×80 mm)を1台に2枚ずつ足します。部材は、側板4、天板・地板4、棚板4、幕板4です。側板だけ回転させない設定にして割り付けると、板2枚で、ロス率は6.5%(1枚目は7.1%、2枚目は5.9%)、切断は22回になりました。

900300側板900300側板900300側板900300側板764300天板・地板764300天板・地板
本棚2台分、1枚目。ロス率{{W2a}}%。
764300天板・地板764300天板・地板764280棚板280764棚板764280棚板764280棚板幕板 764幕板 764幕板 764幕板 764
本棚2台分、2枚目。ロス率{{W2b}}%。

同じ部材で、幕板、天板・地板、棚板まで回転させない設定にすると、板3枚、ロス率は37.7%になりました。見えない場所の木目をそろえるために、合板を1枚多く買うことになります。見える部材だけを固定して、残りは回転してよいことにするのが基本です。

ただし、回転させればいつも結果が良くなるわけではありません。ツールは配置を何通りも試して一番良いものを選びますが、最善であることを証明するものではありません。固定する部材と回転してよい部材を変えて、結果を見比べてみてください。

例3 切りしろで枚数が変わる

幅600 mm、高さ455 mmの棚板を12枚、サブロク(1820×910 mm)から切り出します。回転はしてよいものとして、切りしろだけを変えると、結果は次のようになります。

切りしろ板の枚数ロス率切断
0(無視)21.1%14
1 mm450.5%16
3 mm450.5%16

455 mmを2つ並べると、ちょうど板の高さの910 mmになります。切りしろが0なら2列取れますが、1 mmでも切りしろがあると、2列目が板からはみ出します。計算で2枚と出ても、実際の刃で切ると足りなくなるのは、こういう場合です。合板を切ってしまってから気づくのは、いちばん高くつきます。

切る前に確かめること

自分の部材で木取り図を作る

ブラウザで使える木取り図ツールは無料で、入力内容は送信されません。サブロクとシハチの板を選べ、単位はミリメートルです。このページの計算は無料アプリと同じで、部材は20行まで、板は1種類です。Android アプリでは、作業内容の保存と、部材の名称と寸法を入れた PDF の書き出しができ、専用の数字キーパッドでオフラインでも使えます。

無料の木取り図ツールを開く Google Play で近日公開